「俺、イギリス行くわ」その言葉を最後に彼は行ってしまった。
私がイギリスに行くことになったきっかけは久しぶりに会った友達の一言だった。
今回、私がハイヤーを辞める決断が出来た話をしたいと思う。
きっかけ①イギリス人のお客様
私はこれまで色々な方々を後部座席に乗せてきた。
金融関係、タレント、テレビ関係、etc
イギリス人を担当した仕事が私の人生の分岐点の一つなのかもしれない
ハイヤー運転手は成田空港や羽田空港の外国人のお客様お乗せすることが多くあります。
当時は、英語など分からずとにかく身振り手振りで必死に伝えてた気がします。
日本にいるから英語など不要！！
そんな感じで英語に関しては逃げている少年だった気がします。
そんな中、
1週間イギリス人の専属運転手になる機会がありました。
もちろん通訳の人もいるので英語を使う事はありません。
しかしある日、
通訳の方がトラブル対応しており、
車内ではイギリス人と私二人きりで待機することになりました。
くぁwせdrftgyふじこlp
（げっなんか言ってる）
メイビートラブル
くぁwせdrftgyふじこlp
（えー・・・どうしよ）
I want to go イギリス
は？
そんな気まずい時間があり通訳の方が戻ってきた。
しばらく走っていると、通訳の方が話掛けてくれた。
さっきなんか伝えようとしてた？
えっと、その・・・
「私もいつかイギリス行ってみたいです」
って伝えようと思いまして・・・
通訳の方がどうやら伝えてくれたみたいで、
なんでイギリス行きたいの？
なんで・・
かっこいいから！
そんな感じです。
英語喋れないので
夢のまた夢ですけど・・
イギリス人が言うには、
イギリスはめっちゃ良い国だから
英語分からなくても問題ない！
君はまだ若いんだから海外に挑戦するのも悪くない
ありがとうございます。
きっかけと言えばここからだろう。
私も海外に行けるのだろうか。
国内旅行も一人で行ったことがない人間が海外なんて・・・
きっかけ②友達の渡英
ある日、友達から連絡があり飲みの誘いがあった。
まさかここで私がイギリスに行く分岐点になるとは思わなかった。
俺仕事辞めてイギリス行くわ(笑)
イギリス行くって・・・
お前英語喋れねーじゃん
あん時と違って俺英語勉強したんだよ
英検４級持ってるぜ！
えっおま・・・
～少しだけ、彼との思い出話～
小学校の時空手に通っており、その時に出来た友達である。
中学校の時に同じ学校でクラスも同じでそこで仲が深まった。
お互いサッカーが好きだったがサッカー部はなかった。
そのため、英語部に所属していた。
英語部の課題だったか、１年か２年の時に英検５級を彼と受けた
結果はお互い不合格だった。
お互いそんなもんかくらいで悔しい気持ちはなかった
結局中学３年間でお互い一度も英語の資格を受けなかった
お前中学校の時しか知らないけど
英語きついだろ・・・
しかも仕事探せるのか？
まぁなんとかなるっしょ(笑)
とりあえず、来月行くから！
そして、彼は日本を去ってしまった。
３か月くらいだろうか・・・
彼のことが気になり連絡をしてみた。
ヤッホー！
イギリスはキツいだろ
日本はもう帰国したか(笑)
今思うと少し意地悪だったかなと思う
次の日くらいに返信があった。
順調やで！
就職決まったし、車も買ったし余裕！
マジかよ・・・
スゲー
正直これには驚いた。
この時までは英語がめちゃくちゃ出来るやつじゃないと
海外に行けないと思っていた。
全ての海外の考え方が崩壊した。
そして
私は思った。
もしかして、自分もイギリス行けるかも
きっかけ③オヤジの交代
専属でやらして貰っていたオヤジさんが引退することになった。
次の候補に君推薦しといたから
いやー
自分もうフリーで大丈夫ですよ
何か企んでいるな
話してみな
どうせ私は引退する人間だから
長く専属でいたこともあり、私の違和感に気付いたようだった。
そのため、友達の話や自分がイギリスに興味がある事を伝えた。
私がもし君くらいの年齢に戻れるなら
会社辞めて海外で世界中旅したいよ！
会社のトップになる人でも
若い時に仕事辞めて海外で旅とか思うんだ
少し驚いた
君は他人の為に時間を使うんじゃなくて
自分のために時間を使っても良いんじゃないか
この時に気付かされた
ハイヤー運転手として３６５日人のお世話をしており
それは、他人に時間を使っていた
友達と旅行や遊びをしなくなったのはいつからだろう
オヤジはあえて引き継ぎ候補を用意せず、
私は運転手の満期を終えた。
それと同時に
仕事はいつでも辞めれる状態になった。
そして、所長に辞めることを伝えることを決意した。
退職報告
フリーになったことで、所長の送迎や所用が多くなった。
辞める報告はいつでも出来る状態であった。
フリーだから暇だろ
次は専属かチャーターか？
実は私事ですが、来月退職をします。
はっ？
一旦止めろ
一気に汗がドバドバ出てきた。
急いで、左に寄せてハザードを付けた。
今何分だ？
１０時１０分です
目的地までは？
２０分です。
取引先の時間まで３０分ある。
１０分以内に俺を納得させろ。
この時のことは今も鮮明に覚えており
頭の中では何を話すかを整理して口を開いた。
私はこの仕事は向いております。
人生が２回あったらこの仕事をやっております。
ただ、１回しかありません。
そのため、この１回は海外で働く経験にしたいです。
１度もこの仕事を辞めたいと思ったことがなかった。
ただ同時に海外で働く経験は２度とないとも思った。
この思いを正直にぶつけて所長の答えを待った。
数分後くらいだろうか所長が口を開いた。
遅刻するから出せ
はっはい！
（えっ、許されたのかな？）
しばらくして小言のように喋ってくれた
ちゃんと端的に伝わったし
海外で働きたいようだし、
俺が引き留めるのは違うと思うから
頑張れよ！
それから、辞める前日まで他の職員は知らず
所長はギリギリまで隠してくれた。
そのため、誰からも引き留められることなくスムーズに仕事を辞めれた。
そして、パスポートを取ったりしているとあっという間にイギリスに行く日になっていた。
まとめ
久々の投稿
長らくお待たせして申し訳ございません。
友達もそうですが人生はきっかけって大事だと思いますね。
英語が出来ないからなど理由付けて行かないことは簡単ですが、
一本踏み出すとそこには違う未来が待ってるかもしれませんね。
次回はイギリス編に突入しようかなと思います。
それでは、次回もよろしくお願いします。
